猫の迷子札と首輪の選び方|外れる安全タイプとハーネスの使い分け

猫探偵24

 

首輪を付けたら嫌がって外してしまった、引っかかったら危ないと聞いて付けるのをやめた——そんな経験のある飼い主さんも、いらっしゃるのではないでしょうか。窓やドアの対策は家の側の備えですが、首輪と迷子札は、猫が外に出てしまったあとに働く、猫の体の側の備えです。

この記事では、東京・埼玉ほか関東1都6県で迷子猫の捜索を行う猫探偵24が、首輪・迷子札・ハーネスの選び方と使い分けを、環境省の資料をもとに整理しました。家の中の脱走ルートの点検は 猫の脱走ルート点検リスト にまとめていますので、あわせてお使いください。

首輪と迷子札は、見つけた人と飼い主をつなぐ道具

動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)の第7条第6項は、「動物の所有者は、その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置として環境大臣が定めるものを講ずるように努めなければならない」と定めています。いわゆる所有明示で、飼い主の努力義務です。

その中身を定めた環境省の告示「動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置について」は、所有明示の役割として「迷子になった動物の所有者の発見を容易にし」と書き、そのための道具(識別器具等)として「首輪、名札、マイクロチップ、入れ墨、脚環等」を挙げています。

完全室内飼いだから不要、ということでもありません。環境省のパンフレット「宣誓!無責任飼い主0(ゼロ)宣言!!」は、室内飼いの猫についても身元表示を呼びかけ、「動物病院への移動中や、大きな音など、思いがけないきっかけで猫が迷子になることがあります」と注意しています。

✓ 首輪と迷子札は、発見した方がその場で読める/マイクロチップは読み取り機がないと中身が分かりませんが、首輪に付けた迷子札は、近所の方でもすぐに連絡先を確認できます。

✓ 首輪があると「飼い猫かもしれない」と気づいてもらいやすい/ただし、首輪がないから外の猫だとは限りません。見分け方の考え方は 迷子猫と野良猫の見分け方 で解説しています。

首輪の選び方|「外れにくさ」と「安全性」は両立しにくい

国の資料にある2つの考え方

首輪選びで迷うのは、求められる性質が逆向きだからです。

ひとつは外れにくさです。前述の告示は、識別器具を選ぶ基本的な考え方として「動物によって外されにくいものであること」「老朽化等により、容易に脱落し、又は消失するおそれの少ないものであること」を挙げています。身元表示としては、外れてしまっては意味がないということです。

もうひとつは安全性です。環境省の「災害、あなたとペットは大丈夫?人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」は、猫の首輪について「猫の首輪はひっかかりを防止するために、力が加わると外れるタイプがよいと言われるが、これを利用する場合はマイクロチップの装着を強く推奨する」としています。ここでいう「ひっかかり」について、ガイドラインに詳しい説明はありません。ただ、猫は高いところに上がったり、狭い隙間をくぐったりするので、首輪が家具などに引っかかったまま外れない状態は避けたいところです。

答えは「首輪は安全側、外れる分はマイクロチップで補う」

2つの資料を並べると、考え方の筋道が見えてきます。首輪そのものは、力が加わると外れる安全なタイプを選ぶ。そのかわり、首輪が外れて迷子札ごと落ちてしまう場合に備えて、マイクロチップを併用する、という組み合わせです。環境省のパンフレット「宣誓!無責任飼い主0(ゼロ)宣言!!」でも、首輪について「猫の首輪は引っかかりを防止するために、力が加わると外れるタイプを使用するとよいでしょう」と案内しています。

告示も、首輪や名札のように外れたりなくなったりするおそれの高いものを使う場合は、「補完的な措置として、可能な限り、マイクロチップ、脚環等のより耐久性の高い識別器具等を併用して装着すること」としています。首輪と迷子札を「どちらか一つ」ではなく、マイクロチップと重ねて使う前提で選ぶのがポイントです。マイクロチップの仕組みと注意点は 猫にマイクロチップは必要? をご覧ください。

サイズと付け心地は、付けたあとの様子で確かめる

首輪は、きつすぎると皮膚や被毛を傷め、ゆるすぎると前足やあごが入り込んで思わぬ引っかかりの原因になることがあります。適切な締め具合は猫の体格や首輪の形で変わるため、製品の説明書に従い、迷ったらかかりつけの動物病院で見てもらうと安心です。

告示は、識別器具について「動物に過度の負担がかからない方法で行うこと」とし、「識別器具等の装着状態について定期的に観察し」とも書いています。付けて終わりではなく、首まわりの毛が薄くなっていないか、こすれて赤くなっていないか、ゆるんでいないかを、ときどき触って確かめてください。

✓ 子猫は成長に合わせて付け替える/告示にも「発育段階に応じ、識別措置等をより適切と考えられる種類に転換し」とあります。子猫の時期に付けた首輪は、すぐに小さくなります。

✓ 付けることが負担になる猫もいる/告示は、幼い猫や体力の落ちた高齢の猫、病気の猫など特別な事情がある場合は、この限りでないとしています。無理に付けず、動物病院に相談してください。

✓ 慣れるまでは、目の届くときに短い時間から/初めての首輪を嫌がる猫は少なくありません。遊びやごはんの時間に合わせて付け、様子を見ながら付けている時間を延ばしていきます。

迷子札の選び方|何を書くか・読めるか・古くなっていないか

書くのは「すぐにつながる連絡先」

告示は、家庭で飼う動物の首輪や名札等について「所有者の氏名及び電話番号等の連絡先を記した」ものとしています。迷子札でいちばん大切なのは、見つけた方がその場で連絡できる電話番号です。飼い主の氏名とあわせて書いておきましょう。住所まで書くかどうかは、ご家庭の考え方で決めて構いません。家族のうち、日中も出られる人の番号を選んでおくと、連絡の取りこぼしが減ります。

「読めるか」を実物で確かめる

迷子札には、文字を刻んだプレート型や、中に紙を入れる筒型などがあります。どの形でも、見るべき点は同じです。

✓ 文字が小さすぎないか、すれて消えていないか/猫が動き回る間、迷子札は毛づくろいや床とこすれ続けます。

✓ 中に紙を入れるタイプは、ときどき開けて確認する/湿気で文字がにじんでいないか、紙が入ったままになっているかを見ます。

✓ 首輪との接続部分がゆるんでいないか/迷子札だけが外れてなくなっている、ということもあります。

電話番号や住まいが変わったら、速やかに更新を

告示は、飼い主が識別器具の破損などを定期的に点検することとし、住所などの情報が変わったときは「速やかにその更新」を行うよう求めています。携帯電話の番号を変えた、引っ越した、というときは、迷子札とマイクロチップの登録情報をセットで見直してください。なお、動物愛護管理法にもとづくマイクロチップの登録(環境大臣の登録)を受けた猫の飼い主は、住所や電話番号などの登録事項に変更が生じたとき、「変更を生じた日から三十日を経過する日までに」届け出ることが同法で定められています(第39条の5第8項)。ペットショップや譲渡元から迎えて名義の変更登録がまだの場合や、別の登録制度に登録している場合は手続きが異なるため、迷子猫が見つかったらやること の「迷子札とマイクロチップの登録情報」もあわせてご確認ください。引っ越しの前後は脱走そのものが起きやすい時期でもあります(引っ越し時に猫が脱走しやすい理由と防止策)。

複数の猫を飼っているお宅では、首輪の色を1頭ずつ変えておくと、目撃情報を聞いたときにどの子の話か判断しやすくなります(多頭飼いの猫の脱走対策)。

ハーネスは「外に連れ出す場面」の道具

通院・避難ではまずキャリーを

首輪と迷子札が「はぐれたあと」の備えなら、ハーネスは「はぐれないため」に、家の外で猫の体とつないでおく道具です。ただ、外に連れ出すときの基本はあくまでキャリーバッグです。前述の環境省のガイドラインは、キャリーバッグやケージを「猫や小動物には避難時に欠かせないアイテム」とし、避難のときは「キャリーバッグなどの扉が開いて猫が逸走しないようにガムテープなどで固定するとよい」としています。同じガイドラインは、備えておく物として「予備の首輪、リード(伸びないもの)」も挙げています。

ハーネスは、キャリーの代わりではなく、キャリーから出さなければならない場面の保険と考えてください。動物病院の診察室、避難先での移し替えなど、扉を開ける瞬間に驚いて飛び出すのを防ぐために使います。

外で初めて付けない

ハーネスは、体に合っていなかったり、猫が慣れていなかったりすると、暴れているうちに抜けてしまうおそれがあります。いざというときに初めて付けるのではなく、家の中で付ける練習をしておくことが大切です。付けた状態で落ち着いていられるか、体をよじって抜けそうにならないかを、家の中で確かめておきます。サイズの合わせ方は製品の説明書に従い、不安があれば動物病院で相談してください。

なお、この記事はハーネスを付けての外歩きをおすすめするものではありません。前述のパンフレットでも、環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」に猫の室内飼育に努めることが明記されている、と紹介されています。ハーネスは、あくまで通院や避難など、やむを得ず外に出る場面のための備えです。

首輪・迷子札・ハーネスの点検リスト

季節の変わり目や、電話番号の変更・引っ越しのタイミングで、次の項目を見直してください。

✓ 首輪は、引っかかったときに外れる安全なタイプか

✓ 首まわりにこすれ・脱毛・ゆるみがないか

✓ 迷子札の電話番号は今つながる番号か、文字は読めるか

✓ マイクロチップの登録情報も同じ連絡先になっているか

✓ キャリーバッグの扉や留め具が壊れていないか

✓ ハーネスを家の中で付けても落ち着いていられるか

✓ 首輪を付けた状態の写真を、最近撮ったものに更新しているか/首輪の色や迷子札の形は、チラシや届け出で猫を見分ける手がかりになります(迷子猫のチラシの作り方と効果的な配り方)。

それでも猫がいなくなってしまったら

首輪も迷子札も、脱走そのものを防ぐ道具ではありません。いなくなったと気づいたら、まずは 猫が脱走した時にまずやるべきこと に沿って動いてください。

保健所や動物愛護センター、警察へ届け出るときは、首輪の有無と色、迷子札の形、マイクロチップの有無を伝えられるようにしておきます。首輪は外れることがあるため、「首輪を付けていた」と伝えるのとあわせて、毛色や柄などほかの特徴も必ず添えてください。届け出先は 東京23区で猫が脱走したときの届け出先一覧、埼玉県内は 埼玉県で迷子猫を探すには? にまとめています。猫がひそみやすい場所は 迷子猫はどこに隠れる?、捕獲器を使うときの注意点は 迷子猫の捕獲器の使い方、無事に戻ったあとの見直しは 迷子猫が見つかったらやること が参考になります。

迷子猫のご相談は、東京・埼玉の猫探偵24へ

首輪も迷子札も付けていなかった、首輪ごと外れてしまったかもしれない——そんな状況でも、できるだけ早く動くことが発見につながります。

猫探偵24は関東1都6県(東京・埼玉・神奈川・千葉・茨城・栃木・群馬)を対象に、24時間365日ご相談を受け付けています。猫の行動に精通した猫捜索のプロが、近隣への聞き込み、持ち主の方にご協力いただける範囲での防犯カメラの映像確認、猫がひそみやすい場所の重点確認、見つかったあと保護が必要な場合の安全な保護まで、状況に合わせて捜索を進めます。首輪の色や迷子札の形が分かっていれば、聞き込みやチラシでの照合にそのまま役立ちます。

料金は1日22,000円(税込)〜のキャンペーン価格です。成功報酬なし(エリアによっては出張費が発生する場合があります)の日額制なので、費用の見通しを立てやすいのも特長です。最新の料金は、お問い合わせの際にご確認ください。

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出典:動物の愛護及び管理に関する法律 第7条第6項・第39条の5第8項/環境省「動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置について」/環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>(PDF)」/環境省パンフレット「宣誓!無責任飼い主0(ゼロ)宣言!!(PDF)」