
「近所で目撃情報はあるのに、呼んでも出てこない」「物置の下にいるのは分かるのに、手を伸ばすと奥へ逃げてしまう」——脱走した猫の捜索が長引くと、こうした場面に行きあたります。そんなときに使うのが捕獲器です。追いかけずに、猫が自分から入るのを待って安全に保護するための道具ですが、扱い方を誤ると猫を危険にさらしたり、近隣とのトラブルになったりすることもあります。この記事では、捕獲器の借り方から設置のコツ、注意点までを、東京・埼玉で迷子猫の捜索を行う猫探偵24が解説します。
捕獲器を使うのはこんなとき
脱走した猫、とくに室内飼いの猫は、外に出るとパニックになって物陰にひそみ、じっと動かなくなることがよくあります。飼い主さんの声が聞こえていても、緊張して出てこられないのです。猫がどんな場所に隠れるかは迷子猫はどこに隠れる?室内猫が脱走した時の行動パターンにまとめています。
次のような状況になったら、捕獲器の出番です。
✓ 居場所はほぼ特定できている:目撃情報やエサの減り方、足あとなどから、ひそんでいるエリアが絞れている。
✓ 姿は見えるのに近づけない:人の気配で逃げてしまい、手が届かない。追いかけると、かえって遠くへ移動させてしまう。
✓ 床下・物置・側溝などに入り込んでいる:人が入れない場所で、出てくるのを待つしかない。
逆に、どこにいるか見当もついていない段階では、捕獲器を置いても成果は出にくくなります。まずは目撃情報を集めることが先です。捜索の進め方は猫が脱走した時にまずやるべきこともあわせてご覧ください。
捕獲器はどこで借りられる?
ここで、多くの飼い主さんがつまずくポイントがあります。自治体や動物愛護団体の捕獲器の貸し出しは、その多くが「飼い主のいない猫(野良猫)の不妊・去勢手術のため」の制度だ、ということです。
たとえば東京都新宿区は、猫の捕獲器を無料で貸し出していますが、対象は区民や区内の町会・ボランティア団体で、「飼い主のいない猫の去勢・不妊手術実施のための保護の目的以外には使用しないでください」と明記しています。埼玉県行田市も、飼い主のいない猫対策のページで捕獲器の無料貸し出しを案内しています(申請書の同意事項の確認が必要です)。公益社団法人日本動物福祉協会の貸し出しも、会員限定で、事務局から1時間半圏内という距離の条件があり、野良猫の不妊・去勢活動が原則のため使用目的によっては貸し出せない場合があるとしています。
つまり、迷子になった飼い猫を保護する目的では、これらの制度の対象外になることがあります。お住まいの自治体や動物病院に問い合わせて条件を確認するか、購入・レンタルを検討することになります。設置する場所や時間帯の判断が結果を大きく左右するため、捕獲器を扱い慣れた者に相談するという選択肢もあります。
設置のコツ
置く場所
目撃情報のあった場所や、エサが減っている場所のすぐ近くに置きます。猫は開けた場所を嫌うため、壁ぎわ・生垣の陰・物置のわきなど、身を隠しながら近づける場所が向いています。人や車の通りが多いところは避けましょう。
他人の敷地に置く場合は、必ず土地の所有者に説明して了承を得てください。新宿区も貸し出しの注意事項として、自身の所有地以外に設置するときは土地の所有者等の了承を得ること、トラブル防止のため設置前に近隣住民や交番へ周知することを求めています。迷子猫の捜索でも、この配慮は同じように必要です。
中に入れるエサ
ふだんその子が食べ慣れているフードや、においの立ちやすいウェットフードなどがよく使われます。警戒心の強い猫ほど、見慣れないものには近づきません。飼い主さんの手やタオルのにおいがついたものを一緒に置くと、安心材料になることもあります。
時間帯
猫は暗くなってから動き出すことが多いため、夕方から夜間、明け方にかけてが狙い目です。夜間の捜索のポイントは夜に迷子猫を探すコツで解説しています。
捕獲器を使うときの注意点
✓ 置きっぱなしにしない・その場を離れない:新宿区も、捕獲器を設置している間は見える場所から監視し、猫を傷つけないよう注意することを求めています。設置したまま就寝したり、長時間その場を離れたりしないでください。離れる必要があるときは、扉が作動しない状態にするか、いったん回収します。設置中は30分から1時間おきを目安に確認しましょう。とくに夏場は、日なたに置いたままにすると中の猫が体調を崩す危険があります。日陰を選んでください。
✓ ほかの動物が入らないよう配慮する:地域の猫やよその飼い猫が入ってしまうことがあります。目的の猫以外が入っていたら、その場ですぐに静かに扉を開けて逃がしてください。また、タヌキやハクビシンなどの野生鳥獣は、鳥獣保護管理法により狩猟の場合を除いて捕獲等が原則禁止されており、環境大臣または都道府県知事の許可が必要です。誤って入ってしまった場合は自分で対処しようとせず、自治体の担当窓口に相談してください。
✓ 捕まったあとは静かに:保護できたら、まず布やタオルをかけて視界をさえぎり、静かな場所へ移します。興奮した猫は、飼い主さんでも噛んだり引っかいたりすることがあります。
✓ 早めに動物病院へ:外にいた期間が長いほど、脱水やけが、感染症のリスクがあります。落ち着いたら受診しましょう。
捕獲器で保護できた例・できなかった例
埼玉県春日部市では、マンション3階から脱走した猫ちゃんを、2日後に捕獲器で保護できました(春日部市の捜索事例)。一方、埼玉県新座市の事例では、猫ちゃんが最後まで捕獲器に入らず、10日後に自力で帰宅しました(新座市の捜索事例)。
捕獲器は万能の道具ではなく、猫の性格や警戒心、周囲の環境によって結果が変わります。大切なのは、捕獲器を置くこと自体ではなく、その猫がどこにいて、どう動いているかをつかむことです。時間が経つほど発見は難しくなります(猫がいなくなって何日まで見つかる?)。
迷子猫の捜索でお困りなら猫探偵24へ
猫探偵24は、東京・埼玉で迷子猫の捜索を行う猫捜索のプロです。聞き込みや防犯カメラ解析、捕獲器を使った保護まで、状況に応じた方法で発見をお手伝いします。「捕獲器を借りられなかった」「置いてみたけれど入ってくれない」というときも、そのままご相談ください。料金の仕組みは迷子猫の捜索をプロに頼む料金は?にまとめています。






